コリント人への第一の手紙第13章4-5節(口語訳聖書)


「愛は寛容であり、愛は情け深い。また、ねたむことをしない。

愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない、

自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。」


 この13章は全体が詩の形式で書かれているので、歌っているように聞こえます。1節から3節で、愛の重要性を歌った後で、具体的な説明に移ります。4節から始まる「愛は忍耐強い。愛は情け深い」という説明は、これがすべて愛の前提となっているからでしょう。続いて愛の性質を八つの否定と五つの肯定で語っています。

 特に5節の「恨みを抱かない」という言葉は、「人のした悪を思わず」とも訳せる言葉で、特殊な言葉で表現されています。それは、もともと会計係の使う言葉で、ある事項を忘れないために帳簿に記入することを意味しています。つまり、ここで言われているのは、他人が自分にしたいろいろなことを恨んで、それを記録に留めて、後生大事に保存することです。しかし、本当の愛は、そのようなことはしないのです。ここで言われている愛は、ゆるすことができないことを、ゆるすこととして表現されているのです。

日本キリスト教会出版局『家庭礼拝暦』2017.5.10より